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平成26年度(10)  明和政子① 10:15~13:00 まねが育むヒトの心

(10) 11/22(土)  明和政子① 10:15~13:00
まねが育むヒトの心

11月22日(土)10:15~13:00
 午前の部 「まねが育むヒトの心」

講師
明和政子(みょうわまさこ)先生
  (京都大学教育学研究科教授)
プロジェクターを見ながらの講座でした。

最近の研究によって、
胎児の脳は、妊娠8、9か月頃、
急激に脳の容積が増大し、脳の溝も増加する。

一般的に胎児に語りかけることが言われてますが、
雑誌などには、その根拠となることまでは書いてない
のが現状。

胎児に、お母さんと他の女性の声の録音を聞かせたところ、
お母さんの声には反応し、心拍数が高まること、
胎児が口をあけて応答しているのが見られたとか。
胎児は外界からの刺激を受け取るだけでなく、
自ら身体を使って反応しているといえるのではないか。

胎児は、手のひらで子宮の壁を押したり、
自分の口に指をいれて吸ったりと、
すでに胎内で、自己身体や外界について
探索行動をとおして学習しはじめてるらしい。
  こういうことを聞くと
  やはり胎児期から子育ては始まっているのかも。

模倣については、
俗に言う、猿真似、これはまちがいで、
なんと、サルはマネしないのだそう。
とくに身体的動作のマネは難しいらしく、
チンパンジーの場合、物の操作を含む動作は
再現しやすいのだとか。

人間だけがマネする動物

新生児模倣 生後すぐ、2,3か月後には消失
身体全体を使った模倣 9か月~12か月
(バイバイ、バンザイなど)
反射的、自動的な模倣から、質が変わり
2才前後になると、
自分と他者の気持ちが違うこと、他者の行為を
理解したうえで選択してマネできるようになるのだとか。

身体模倣は、
ヒトの高度な知識、技能の習得と、
世代間伝播、他者の心的状態を理解する能力の
基礎となる重要な能力といえる。

前半部分のまとめ
 ヒトらしい心が育つためには、
 まねしあう
 相手の心を想像する
 教えあう、助け合う
そういった体験が必要ではないか。

質問コーナーの後、休憩、ランチタイムへ。